【所感】BALAN WONDERWORLD【エンディング】

概要

ゲーム概要

ジャンル アクション
対応機種 Switch, PS4, PS5, Xbox One, Xbox Series X/S, Steam
発売 スクウェア・エニックス
開発 スクウェア・エニックス, アーゼスト
発売日 2021 年 3 月 26 日

プレイ概要

購入プラットフォーム Switch
購入形態 ダウンロード
購入価格 7,678 円
プレイ開始日 2021 年 4 月 3 日
プレイ時間 15 時間 程度

「能力」を使った謎解き・パズルみたいなゲームは結構好きで、自作してみようかと Unity をさわったぐらいだったので、期待して購入。

プレイ所感

雑感

「80 種類の衣装」と種類数を推す広告にやや不安 (こういうのはだいたい見た目違いで同能力のものがありがち) を感じつつも、OP 観てはじめのステージをプレイ。


とりあえず感じたのはフレームレートの低さと処理落ちの頻度の高さ。Switch でのプレイなので、フレームレートについては多少低いのは承知していたが、にしても動作がカクついている。多分 30 fps 出てないんじゃないかな。

特に敵が湧く瞬間は完全に画面が止まるぐらいで、しっかり「画面が止まった」と認識できるぐらいにはフレームが飛んでる。
何度もこれで崖に飛び降りさせられた。


収集要素 (ストーリーをすすめるにはある程度集める必要あり) のバランスタチューは、集めず進むのはあまり好きではないので、ストレス要因として懸念があった。が、序盤では見えてるけど取れないものでも、あからさまに何か仕掛けが近くにある (蜘蛛の巣とか歯車とか) ので、そういう点は心穏やかでいれた。
コンプリート目指すとここは大変そう。

バランスタチューについては、バランチャレンジという QTE で取得するものが各ステージに用意されているのだが、これがかなり曲者。1 プレイ (ボス討伐まで) での挑戦可能回数は 1 回のみ、しかも隠された場所にあるこのイベント、イベント内で 1 回でも最高評価 Excellent を逃すとバランスタチューをもらえない。

後半ステージではスタチューが結構足りないので、こういったバランチャレンジのスタチューは取れるとスタチュー集めが楽になるのでできれば取りたい。が、上記のような仕様のため、終盤では半ば諦め気味でプレイしていた。


ステージ内容については、(ギミックと関係のないところでは) ある程度どんな能力でも進んでいけるように配慮されているようだった (配慮が行き届いていないところも多いが)。

ステージの基本構造として、「絶対にこの能力がないとすすめない」という能力がある場合は同ステージ内、なんならそのギミックのあるエリア (一つ前のエリアに配置されていることもあったが) で該当能力を取得可能であり、「能力がないから続行不可」というシチュエーションは起こらなかった。
また、能力があると「楽に進める」程度のエリアもあり、そういった場所では衣装なしでも (アクション難易度は多少上がるが) クリアは可能だった。

逆に、「能力があることでうまく進めない」ことは多少あった。 (実際経験はしていないが進行不可になるケースもありそう)。

というのも、このゲームでは X/Y/A/B/ZR/ZL ボタンがすべて同一アクションを担当し、移動や視点移動 (や衣装チェンジ) 以外にできるアクションはただ 1 つだけなのだ。ゆえに、「ジャンプができない」衣装が存在する。

このゲームの衣装システムのおおまかな仕様は、

  • 衣装は最大 3 種類保持できる (なかから 1 つ選ぶ)
  • 衣装の切り替えは、接地している任意タイミングで行える
  • ダメージを受けるなどすると、装備中の衣装を失う
  • 衣装がない場合は「能力: ジャンプ」のすっぴん状態になる
  • すっぴん状態では敵にダメージを与えられない
  • すっぴん状態で被弾するとゲームオーバー

というもの。
ちなみに、衣装を 1 つでも持っていると衣装を失わない限りすっぴんに戻ることはできない

すっぴんに任意タイミングで戻れない、というところが肝で、ジャンプできない衣装だけになってしまった場合、ちょっとした段差や穴を越えられなくなる。結果、進むために衣装を捨てる (もしくはジャンプできる衣装を取得する) 必要があり、衣装の再取得などかなりの手間を強いられる。
一部ステージでは、ジャンプできない衣装をストックしたまま、段差を上っていく必要があったのだが、登っている途中にダメージを受けると、

  1. 現在装着中のジャンプできる衣装が消滅
  2. ジャンプできない衣装に着替えさせられる
  3. 段差が登れないのでもう一度登り直し

のようなことをさせられた。
まあ、ある程度はギミックといえばそうなんだけど、そもそもジャンプできない状態があんまり気持ちよくないので、こういうやり直し作業も楽しいものではなかった。


各ステージのボス戦前後に流れるムービーや、敵・衣装のデザイン、ステージ BGM (雑魚戦闘曲がバリエーションなかったけど) については、いい感じだったと思う。いかんせん言葉足らずで、イマイチ何をやらされているのかは分からなかったが。なんか世界観構築とかはすごそう。
なにやら小説があるみたいなのでそちらは読んでみたいかな。

現状、ひとまずエンディングを観てコンプリート作業などを残すところではあるが、まあ、気が向いたらやろうかな…

その他気づいたこと

カメラ

カメラを意図した通りに動かせないモヤモヤ感がプレイ中ずっとつきまとっていた。

例えば、上を眺めようとカメラを上に向けると、カメラ本体が主人公と重なり、一人称視点モードに勝手に移行する。主人公写り込んでも邪魔ではあるが、(デザインを眺めるのではなくギミック把握のために) 上下左右をぐりぐり見回すときには三人称視点のほうが (個人的には) しっくりくるので、ちょっと違う感じがした。
一人称視点モードはあってもいいとは思うけど、なんか別の手続き踏んで起動してほしかった…

他にも、カメラが壁近くにきたときや、天井付近を移動するときに勝手にカメラの向きが変わるのもうーん、という感じだった。カメラが壁裏に回り込んだり主人公に近づきすぎるのを嫌っての処理のような気がするが、「カメラ移動オート: オフ」みたいなオプションあるのに勝手に動くのやめてほしい。カメラは普通に壁貫通してたし。

カメラ演出中に手前の壁や床がでかでかと映り込むのも、演出的にどうなの、って感じだった。
特に、接触攻撃でボスにダメージを与えたときは映像がえらいことになってたし、一部能力では初取得時のダンスが壁や床で完全に見えなくなるという悲しいことにもなっていた。

ティム

謎の生き物。結局謎。なんなんあいつら。
付随してティムタワー・ティム遊具、ひいてはティムドロップもなんのために集めてなんのために作ってるのか分からず。

ステージ配置

これは個人的に、だけど、ステージの配置が振られた番号順に並ばないので、目的のステージを探すのに毎回手間取った。
ゲームオーバーしたり途中離脱したりしたときには、定位置に返されるので毎回ステージを探す必要があるので、ちょっとした手間が大変。

衣装の引き出し制度

4 種類目の衣装を取ったり、セーブしてタイトルに戻ってすっぴん状態に戻ったときなどに、溢れた衣装はチェックポイントなどで引き出せるようストックされていく。
衣装を引き出すとストックの数は減っていき、0 になると実地で取ってこないといけない。

衣装を駆使してギミックを解いていく、というゲームシステム上、ストック数の制度はなくても良かったんじゃないか、と思った。一度取得したら何度でも引き出せる、みたいな。ステージの奥の方に配置されていたり、行くのが面倒な場所に配置されている衣装も多々あるので、大変。

衣装チェンジの仕様

接地時のみ、というところがもう一歩、な感じだった。
もちろん、浮遊系やジャンプ系の衣装がある以上、空中での衣装チェンジは制約の設定が難しいところではありそうではあるが、能力発動中に他能力を組み合わせて使う~みたいなこともできるとギミック幅広がるんじゃないか、とも思った。
これは適当な思いつきだけど、接地までに空中で 1 回まで、とかいう制約でも良かったかなあ、と。

あと、衣装チェンジ時には主人公がその場でスピンするモーションが入ることもあり、衣装チェンジ後には数秒の無敵時間が付与されているのだけど、衣装チェンジを連打するとずっと無敵でいられる、という仕様もどうにかしてほしかった。
ボス戦では (穴に落とされたりしない限り) 衣装チェンジを繰り返すだけで絶対に負けない。複数の撃破パターンを実行させる仕様にはマッチしていそうだけど、ゲームとしていいのか…?という気持ちになった。

まとめ

デザイン方面では結構いい感じだったなぁ、と思う一方、ゲームの細かい仕様だったり挙動だったりが邪魔をしていたように思う。
また、プレイ中に言語がほぼ出現しない、というのは (今やままあるけど)、「ミュージカル」というコンセプト (言外の表現的な) にはマッチしているかもしれないが、もうちょっと文脈を与えてくれたらなぁ、という気持ちにもなった。